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「好きだからこそできる仕事をしていく」 北田 荘平 - メンバーインタビュー #05

こんにちは。THE GUILDの市川(@nagiko726)です。

メンバーインタビュー第5回、今回ご登場いただくのは、インターフェイス・デザイナー、フロントエンド・デベロッパー、UXデザイナーの北田 荘平さん(@soohei)です。

THE GUILDの設立メンバーのひとりで、当時は20代と最年少メンバーでもあった北田さん。最近手がけたお仕事や仕事に向き合うポリシーについて、お話をお伺いしました。

目次
・好きだからこそ、自分にしかできない仕事がある
・独立後からずっと大切にしている、ある言葉
・THE GUILDに参加したきっかけ
・最年少ボードメンバーとして

― 最近はどんなお仕事をされているんですか?

THE GUILDでは主にロッキング・オンさんの音楽フェスに関連したアプリやWEBサイトのUX / UIデザインを手がけています。

フェスアプリのテーマでもあるんですけど、みんなの音楽体験、フェス体験のより良い循環を生むために、UX/UIデザインの視点から幅広くお仕事をさせていただいています。

サイトについては、20代前半から音楽フェスにずっと行っていて、フェスのサイトを作るのは独立当初の小さな目標だったので、アプリから始まった仕事でしたがサイトまで関わらせて頂きました。

好きだからこそ、自分にしかできない仕事がある

独立した時からあまり変わっていないんですけれど、好きな分野でばっかり仕事をさせてもらっていますね。以前からファッションや音楽系の仕事が多かったんですが、最近はフェスのお仕事を中心に取り組んでいます。

この夏にリリースされたロッキング・オンさんのフェスアプリに関しては、設計・プロトタイピングから、リリース後のデータ分析までを幅広くTHE GUILDで担当しています。

Jフェス - ロッキング・オンのフェス公式アプリ

その中で最近は、アプリ改善のためのデータ分析のプログラムを書いたり、新しい機能を提案しようとなった時に、ささっとプログラミングしてモックを作って、フィジビリティをチェックしたり、エンジニアとしての自分は製品に乗らないところでコードを書く機会が増えてきました。

デザインもプログラミングも何でも全部自分でやりたくなってしまうところをぐっと我慢して、手を動かして方向性が見えてきたらどんどん他の人にそのノウハウや役割を引き継いで、自分は全体を俯瞰したり新しいことを考えられるように、と気をつけています。

そして、やっぱり一番大事にしているのは、ちょっとしたアプリのモック制作にしても、データ分析の処理にしても、取り扱ってる対象物への愛があってこそ出せるクオリティや精度、到達できるゴールがある、ということ。

データ分析に関しては、まだまだ手探りな部分が多かった時期に、「少し時間がかかったとしても、今のメンバーでやろう」とクライアントさんが言ってくださったのは嬉しかったです。

そこから必死に勉強して方向性を定め、今はだんだんチーム内に手を動かせる人が増えてきたり、良いノウハウがたまってきました。

ちなみに、今年の夏フェスでは、THE GUILDでインタビューチームを結成してクライアントさんに同行して現場のお客さんの声を集めたり、ドローン好きのメンバーで映像撮影を行ったりと、普段のデザイン業務を超えたお手伝いをさせて頂き、濃密なフェス本番4日間を過ごしました。

こういう取り組みができたのも、THE GUILDとして関わらせてもらって良かったなと思える出来事です。


独立後からずっと大切にしている、ある言葉

― 好きなことで仕事をする、って簡単なようで難しい部分もありますよね。やはり仕事をする上で一番大切にされているのは“好きであること”ですか?

独立した当初から、「1.お金になる」、「2.自分が成長できる」、「3.仕事相手のことが好き」その三つのうち二つを満さないとその仕事を受けないことにしています。THE GUILDに入ってからは、さらに社会的な使命という側面から「世の中に貢献できるか」「未来を作れるか」ということを意識するようになりましたね。

あと、もう一つ、大切にしている言葉があって。

大学時代にお世話になった大先生の言葉で「自分の実力が正当に評価されていないという考えに取り憑かれると、その人の成長はそこで止まってしまう。」というもの。

この言葉は、独立してからずっと肝に銘じています。

― 私も同じ年(84年生)なのですが、北田さんは20代で独立して、順調にお仕事をされているなという印象で。学生時代はどんな分野を学ばれていたんですか?

学生時代は、ウェアラブル・コンピューティングの研究をしていました。LEDとセンサーのついた服を作って、CG学会のファッションショーに出たり。そのための電子工作やプログラミングをしていました。

大学卒業後はWeb系の会社のIMJに入りFlashのエンジニアとして勤めたのち、thaに転職して、その後、独立しました。

― 独立に至った経緯は

THE GUILD内の元tha組の深津さんや奥田さんも言っているように、thaの(中村)勇吾さんが「3年で独立を目指せ」と言っていたのは大きいですね。

thaに入れて、世界一の人の下で世界一を目指せることになった挑戦権を手放さないように、と毎日必死でした。そうしたら3年経つころには自然と独立できそうな実感が持てていました。


THE GUILDに参加したきっかけ

― THE GUILDの設立当時、北田さんは唯一の20代でしたよね。そもそも、何故THE GUILDに参加しようと思ったんですか?

その頃、ピースオブケイクさんのデジタルコンテンツプラットフォーム「cakes」の立ち上げをお手伝いしていたんですけど、ある日打ち合わせに行ったところ、次のアポイントメントが偶然、深津さんだったんです。

深津さんとはtha時代に隣の席に座っていた仲だったんですけれど、その時に深津さんが突然THE GUILDの構想を話し始めた。「ところでさ、今こういうの考えてるんだけど、面白いと思わない?」と。

当時、深津さんはiOSアプリにシフトしていたし、その時点での構想にはウェブサイトを作れるメンバーがまだいなかったので、とっさに「ウェブ担当で参加しますよ」と、そこで名乗りを挙げたのがはじまりです。なので、THE GUILDに参加したきっかけは、たまたま運が良かったので、ということになりますね。

その後、設立メンバーが固まったタイミングで集まって、作戦会議をしたんですけど、その会議をしたのはこの代々木オフィスでした。ここはある意味、THE GUILD結成の地と言えるのかも。

― そう、今日のインタビューはこれまでと趣向を変えて、場所を代々木オフィスにしてみたんです(※これまでのインタビューは表参道オフィスで行なっていました)。

ここは元々、僕の会社(T-D inc.)のオフィスだったんですけど、スタッフがいなくなって僕がニューヨークに飛び出したタイミングで、近所の仲間や同業の仲間と一緒に使うようになったんです。

その後、THE GUILD所属のメンバーが増えてきたので、THE GUILDの代々木オフィスとしても機能させるようになって、今の形になりました。

僕は主に代々木オフィスで仕事をしているんですけど、表参道オフィスと比べると、比較的若手のメンバーが多くて、アットホームな雰囲気。

THE GUILD以外の人も含め、実際に手を動かすデザイナーが多いこともあって、デザイナーのたまり場みたいなイメージですね。

― THE GUILDに所属していて良かったと思うのってどんな時ですか?

基本的にTHE GUILDは個人プレイヤーの集合なので、案件の成果も、自分の売上も、自分自身が責任を持つ必要があるんですね。THE GUILDに所属しているからって、自分が病気になったときに代わりに納品してくれることは100%ない。

ただ、独りでオフィスにいるよりも、自分の仕事をそっと見守ってくれている安心感と、メンバー同士いつでも相談し合える環境には有り難みを感じています。

また、自分より常に先を走っているメンバーが居ることも大きいです。深津さんや安藤さん、大宮さんが先頭を走っていて、それを後ろから見ているだけで刺激になります。

そして、THE GUILDのメンバーとして仕事をすると、THE GUILDが持っているアセット全てを提案できる点も、THE GUILDに所属する大きな強みであると考えています。

自分には足りないスキルや知識でも、THE GUILDから引き出して自分にインストールするか、その分野を得意とするメンバーとチームを組めば、形にすることができる。自分一人の現有能力でやりくりしながらフィールドを広げて行くよりも、圧倒的にスピード感があります。

フリーランスって、自分の持ってるスキルを切り売りしながら仕事をしていく側面があって、需要がなくなると同時に消えてしまうんじゃないかというプレッシャーを感じる瞬間がありますが、次に自分は何をやるのか、そのためには何が必要なのか、THE GUILDにいると自然に考えながら行動できている気がします。

最年少ボードメンバーとして

― ちなみに、最年少ボードメンバーとして意識していることはありますか?

普段、僕は代々木オフィスで仕事をしているし、外出している時間も多いんですが、できるだけ表参道オフィスに顔を出したら他のメンバーと交流するようにしています。

THE GUILDメンバーって、個人行動が得意な人が多いので、ボードメンバーも若手も関係なくランチに誘って、意識的にコミュニケーションをはかるようにしている部分はありますね。

― 今も個性的なメンバーが揃っていますが、北田さん的にはTHE GUILDにはどんな人が向いていると思いますか?

1人で何でもできちゃうけど、寂しがり屋の人。孤独に強い人はずっと独りでやっていけちゃうと思うので。

― 1人でいられるんだったら、特に群れるというか属する必要ないですもんね。

あとはコミュニティに属していたいけれど、コントロールはされたくない人。ただ、指示されないと動けない人は向かないですね。

こんなクールで熱いTHE GUILDですが、興味のある方は、ぜひ、オフィスへ気軽に遊びに来てください!

― ありがとうございました。

北田 荘平 / Sohei Kitada
Interface Designer / Front-end Developer / UX Designer
THE GUILD Co-Founder / T-D inc. Founder

UI/UXデザイナー/フロントエンドデベロッパー。1984年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2008年からデザイナーとして中村勇吾氏率いる「tha ltd.」に入社。2011年4月に独立。2013年に「THE GUILD」を共同設立。音楽やファッション分野を中心にウェブサイト、アプリなどの設計・デザイン・開発に携わっている。

Twitter: @soohei